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    能楽イベントにむけて ①

    松園と「序の舞」



    ここに、一枚の絵があります。



             img_480647_6299088_0.jpg



    誰しもが1度は目にしたことがある、有名な作品ですね。
    上村松園の 「序の舞」 です。


    息を呑むような、美しさ。
    圧倒的な気品、凛とした佇まい。



    松園は この作品に寄せて、
    何ものにも犯されない女性の内に潜む強い意志をこの絵に表現したかった。一点の卑俗
    なところもなく、清澄な感じのする香り高い珠玉のような絵こそ、私の念願するものなの
    です

    と言う言葉を遺しています。



    私は昔から松園の美人画が大好きで、彼女の作品に度々見られる、透明感と強い信念を感じさせるような女性の姿は、自分自身にとっての大きな憧れでもありました。



    なかでも 「私は芸妓ひとつ描く場合でも、粋ななまめかしい芸妓ではなく、意地や張りのある芸妓を描くので、多少野暮らしい感じがすると人に言われます」 と言う松園にとって、この 「序の舞」 は、まさに真骨頂ともいえる作品であるのではないでしょうか。
    ギリギリのバランスで構成された画面に佇む女性の面差しは、見る者に心地よい緊張感を覚えさせ、ある種の神聖さを漂わせています。



    そしてキーワードになっているのが、この作品の題名である 「序の舞」 という言葉です。



    日本美術に見る能



    そもそも 「序の舞」 というのは、能の舞事のひとつを指します。
    非常に静かな品位ある舞で、三番目物の優美な女性、樹木の精、老人など、さまざまな曲のシテが舞います。
    笛・小鼓・大鼓で奏す大小物と、太鼓が加わる太鼓物の2種類があり、構成は中之舞と同様ですが、冒頭に拍子に合わない譜がつくのが特徴で、この部分を序と呼び、「序之舞」の名称もここから来ているのだそうです(能ドットコムより抜粋)。



    明治に猿楽も能楽と大きく総称されて、以来神秘的な題材も多く扱った 「能」 は、能楽の中では比較的高尚なものとして区別されています。
    現代でも神社に奉納される舞として神事能という行事が連綿と続けられていますが、本来能とは神様に捧げられる神聖なものでもあったわけで、そのことを踏まえて冒頭の絵を見ると、この作品が、芸妓が持つある種荘厳な美しさと、 「序の舞」 というモチーフが絶妙にリンクされた物語性を構築した、松園改心の素晴らしい挑戦作であることにも気付かされるわけです。



    とはいえ能の演目の主題は 高邁な世界に類族されるだけでなく、どこにでもある男女の情愛や、子を思う母の思いや、愚かな権力者が引き起こす悲喜交々などが題材として多く演者に舞われており、一度能の世界を知ってしまうと現代に生きる我々でもその魅力にハマってしまうことは少なくありません。
    私自身能や文楽との出会いは、今では鬼籍に入ってしまった明治生まれの祖母の手ほどきで、祖父の膝に座って観たTV中継のものでした (浄瑠璃の起源はNHKの 「笛吹き童子」 や 「里見八犬伝」 や 「プリンプリン物語」 だったかもしれません…;)。



    隣国との様々な問題が取り沙汰されている昨今ですが、ここにきてようやく自分達のナショナリティについて思いを巡らせる方々の増えてきた感があります。
    食傷気味の韓流スター報道に、過激さを増してきたネット上のナチズン発言。
    私個人は、どちらも行き過ぎている気がしています。



    それよりも私は、我々が暮らすこの日本にはこんな素晴らしい文化・伝統・芸術があり、それを大切に受け継いでいる人たちがいる事を、世界のどこにあっても胸を張って伝えることが大事だし、それが小さな自分の役割だとも思っています。



    先日のドイツイベントに、アンペルマンショップの運営 … 私は、お仕事上度々西欧諸国の魅力的な文化を皆様にご紹介していますが、それにはまず自分の国の良さをキチンと知り、その誇りを規範として諸外国の文化を尊敬していくことが大前提だとも思っています。



    願わくは、皆様が我々の思惑を笑ってご理解くださり、アルテステで共にする時間を愉しんでくださいますように。
    願って已みません。



    次回は、三保薪能で演じられる演目のいとつである 「羽衣」 についてです。
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    静岡県静岡市葵区伝馬町23-2
    ホロスコープ伝馬町703

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